解決済み
「春に」という谷川俊太郎の詩について解説してほしいです。教科書に出てきたのですが、難しいです…結局何が言いたいのでしょうか?
ベストアンサー
「春に」は春に生命が動き始めるを表現しつつ、人間の生命・人生との相対を表現しています。
3段に分けますね。
第1段「この気持は~大地から~なんだろう」
我々が地球の上に生まれたことを表わしています。全てのものが地球の材料で出来ていて、地球に存在するエネルギーでもって活動している。
そのことを最も感じる季節が春です。秋冬に地球に戻っていたものが、再び地表に現れて来ることを表しています。
第2段「枝の先の~心のダムに~なんだろう」
新芽を見ての心の動きを現しているが、そこに様々な感情が渦巻いていることを示している。=生死そのもの。生きるということは喜び・悲しみ・憧れ・怒りなど様々な感情を味わうこと。つまり世界を見て刺激されそれに反応することが生きること。
新芽=新たな生命を見つめ、そこに自己の人生を振り返る。
「心のダム」=感情はせき止められている。感情は動物本能のため人間は感情をそのまま表に出してはいけない存在。感情をそのまま表現したら社会では生きられない。
2段落では、心のダムと冬の間に閉じ込められていた生命との相似性を現わしている。
第3段「あの空の~この気持ちは何だろう」
冬に眠っていた生命が声を上げる。その生命のかがやきが人間のいままでの行いを表している。
春の生命の息吹を見て、自分が(=人間が)為してきたこと、為したいと思っていることを渇望していることを示している。
このように考察できますが、谷川俊太郎さんは「読んだ人が好きなように意味を受け取ってくれて構わない」と言っています。ご自身でぜひ意味を考えてみてください。