解決済み
民法の学習を進めています。
強行規定に関する質問です。
以下の文に関して質問があります。
「行政上の目的を達成するための規制を内容とする『取締規定』は、それが公の秩序に関係し私法上の効力に影響する『効力規定』のときは、『強行規定』として扱われる。」
①この文が伝えたい趣旨は何ですか。
②『取締規定』『効力規定』『強行規定』の意味を教えて下さい。
③『効力規定』と『強行規定』の違いは何ですか。
よろしくお願いいたします。
ベストアンサー
①行政を目的とするなら、国と私人の公法関係を定めるわけですから、私人間の私法関係には影響しないように思えます。しかし、例えば高利貸しの規制のように、行政を目的とすると同時に、私人間の契約を無効にする規定もあるということです。
②強行規定は当事者が反対の意思表示をしても強制的に適用される規定です。強行規定の内、行為の効力が否定される規定を効力規定、刑罰や行政罰を受けるだけで効力が否定されないものを取締規定と言います。
③強行規定は効力規定と取締規定を含む、より広い概念です。
回答に対して確認したいことがあります。
『取締規定』は、多くの場合、刑罰や行政罰を受けるだけで行為の効力が否定されないものとして扱われているが、高利貸しの規制のように、私人間の契約を無効にするという結果に至ってしまった例もあるということですか。
仰るとおりです。
高利貸しの場合は貸金業法に無効とする明文がありますが、例えば食品衛生法違反の有毒アラレ販売契約、弁護士法違反の債権取立契約、建築基準法違反の危険建築物請負契約が無効とされています。
質問者からのお礼コメント
丁寧な解説ありがとうございます。