解決済み
子供の社会で四日市ぜんそくが出てきたのですが、どのような経緯で流行し、症状、対策、収束をしたのか教えていただけますか。
ベストアンサー
<流行までの経緯>
誘致した近隣の石油化学コンビナートの工場から出る煙に、亜硫酸ガスが含まれていました。これにより、四日市市の住人の多くが喘息を発症しました。
<症状>
激しい喘息(呼吸困難になって死に至る場合も)、心臓発作、肺気腫(肺ガン)など
<対策>
市内の小学校・中学校・高校などの教育機関を中心に以下のような公害対策を実施しました。
- 毎朝実施する乾布摩擦を小学校で導入する。
- 悪臭がする時に塩浜小学校の全員で避難する公害用講堂の設置をする。
- 教室での空気洗浄機の設置をする。
- 臭いが酷い時に使用する活性炭入りの公害マスクを使用しながらの小学校への通学をする。
- ビタミンA入りの肝油を子供に配り飲食をする。
- 小学校の遠足は空気が綺麗な場所へ行き公害病児は林間学校へ行く。
- 小学校・中学校・高等学校の移転などの公害対策をした。
また、以下のような政策を実施することで、より効果的な公害対策を行った
- 中近東の硫黄顔料の多い重油から低硫黄重油への切り替えによる原料の変更する
- 四日市コンビナートの煙突に脱硫装置を設置する
- 60mの煙突から150m-200mの高煙突への変換をする
- 喘息患者の医療費を公費で無料化する
など、特に日本社会党や日本共産党といった革新政党が中心となって公害対策を積極的に行った
<収束>
厚生省が疫学的な手法で大気汚染による呼吸器への影響調査・検証を行い、高い有症率と大気汚染の関係を立証した。
これにより、1967年、四日市喘息の民事訴訟が提訴され、大気汚染の原因となた6社に賠償を命じた。
その後、四日市市の公害問題も改善されていき「公害問題」という概念も日本国民の中で浸透するようになる。
質問者からのお礼コメント
とても詳しく解説していただきありがとうございました!
こちらを参考に子供に説明しようと思います。