「ご承知おきいただけますと幸いです」は、ビジネスでよく使われる丁寧な表現です。この記事では、その意味や使い方、注意点について詳しく解説します。適切な使用方法を身につけましょう。
「ご承知おきいただけますと幸いです」の意味
「ご承知おきいただけますと幸いです」という言葉は、相手に対して情報や事実を知らせ、その内容を理解し、記憶しておいてもらいたいという依頼を丁寧に表現するフレーズです。
この表現は、相手に対する敬意を示しながら、注意を促す意図があります。ビジネスやフォーマルな場面でよく使われる表現で、主にメールや書簡などの文章中で用いられます。この言葉を使うことで、依頼や連絡事項を相手に丁寧に伝えることができます。
「ご承知おきいただけますと幸いです」の使用場面
- 重要な連絡事項を伝える場合:会議の日程変更や重要なプロジェクトの進行状況についての連絡時に使用されます。
- 規則や方針の変更を知らせる場合:会社や組織の規則、方針の変更を社員や関係者に知らせる際に使用されます。
- スケジュールや計画の確認をお願いする場合:イベントやプロジェクトのスケジュール確認、参加確認の依頼時に使用されます。
- 業務上の注意事項を伝える場合:業務手順や注意事項を同僚や部下に伝える際に使用されます。
- 変更や修正を知らせる場合:提案書や契約書の変更点や修正点をクライアントやパートナーに伝える際に使用されます。
「ご承知おきいただけますと幸いです」の言い換え表現・別の言い方
- ご理解いただければ幸いです:相手に状況や内容を理解してもらいたいときに使います。相手の理解を求める意図が強調されます。
- ご確認いただければ幸いです:相手に具体的な内容を確認してもらいたいときに使います。確認が必要な事項を伝える際に適しています。
- ご了承いただければ幸いです:相手に事情を察して理解してもらいたいときに使います。何かを承諾してもらう必要がある場合に用いられます。
- ご高察いただければ幸いです:相手に深い理解や洞察を求める際に使います。特に上司や目上の人に対して使うことが多い表現です。
- ご理解とご協力をお願い申し上げます:相手に理解してもらい、かつ協力を求める際に使います。協力を伴う理解を求める場合に適しています。
「ご承知おきいただけますと幸いです」を使ったビジネスメール例文
重要な連絡事項を伝える場合
○○様
お世話になっております。△△部の□□です。
来週の月曜日に予定しておりました定例会議ですが、急遽日程を変更させていただくこととなりました。
新しい日程は以下の通りです。
【新しい日程】
日時:○月○日(火)10:00~12:00
場所:第2会議室
ご不便をおかけいたしますが、ご承知おきいただけますと幸いです。
何かご不明点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
規則や方針の変更を知らせる場合
○○部の皆様
お疲れ様です。△△部の□□です。
皆様に重要なお知らせがございます。
来月より、新しい勤怠管理システムを導入することとなりました。
新システムの概要は以下の通りです。
【新システム概要】
開始日:○月○日
操作マニュアル:添付ファイル参照
つきましては、新システムに関する説明会を○月○日に開催いたします。
詳細は別途ご案内いたしますので、ご承知おきいただけますと幸いです。
何かご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
スケジュールや計画の確認をお願いする場合
○○様
お世話になっております。△△部の□□です。
次回の研修についてご案内申し上げます。
以下の通り開催いたしますので、スケジュールのご確認をお願いいたします。
【研修日程】
日時:○月○日(水)14:00~17:00
場所:研修室A
お忙しいところ恐縮ですが、ご承知おきいただけますと幸いです。
ご都合がつかない場合は、事前にご連絡いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
業務上の注意事項を伝える場合
○○部の皆様
お疲れ様です。△△部の□□です。
本日は新しいセキュリティポリシーの適用についてご連絡いたします。
以下のポリシーが来月から適用されますので、各自ご確認ください。
適用開始日:○月○日
詳細は添付ファイルに記載しておりますので、ご承知おきいただけますと幸いです。
ポリシー遵守の徹底をお願い申し上げます。
ご不明点がございましたら、私までお問い合わせください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
変更や修正を知らせる場合
○○様
お世話になっております。△△部の□□です。
先日お送りいたしました契約書の内容について、一部修正が必要となりましたのでご連絡いたします。
修正箇所は以下の通りです。
第○条 第○項:修正内容
修正版の契約書を添付しておりますので、ご承知おきいただけますと幸いです。
ご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお知らせください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
「ご承知おきいただけますと幸いです」の正しい使い方と注意点
「ご承知おきいただけますと幸いです」という言葉を使う際、陥りがちなミスやマナー違反として、以下の点が挙げられます。まず、相手に対して一方的な通知や押しつけのように感じさせる場合があります。
この表現は、丁寧な言い回しでありながらも、相手に情報を受け入れることを求めるニュアンスが含まれているため、使用する場面や相手の立場を考慮せずに使うと、失礼に感じられることがあります。特に、相手が上司や重要な取引先の場合、より柔らかい表現を選ぶことが重要です。
また、「ご承知おきいただけますと幸いです」という表現は、単に情報を伝えるだけでなく、その情報に基づいた行動や対応を期待する場合に使われます。そのため、相手に負担をかける内容や重要な事項を伝える際には、事前に相手の状況や立場を考慮し、適切な配慮を示すことが求められます。
正しい使い方としては、まず相手に対する敬意を示しつつ、情報の重要性や必要性を明確に伝えることが大切です。例えば、「新しい勤怠管理システムが導入されます。詳細は添付ファイルに記載しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。」といった具合に、具体的な行動を促す表現を使うことで、相手に分かりやすく伝えることができます。
また、事前に相手に対する配慮の言葉を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。例えば、「ご多忙のところ恐縮ですが、新しい勤怠管理システムが導入されます。詳細は添付ファイルに記載しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。」といったように、相手の忙しさに配慮した一言を添えると良いでしょう。
「ご承知おきいただけますと幸いです」の意味や言い換え・メール例文まとめ
「ご承知おきいただけますと幸いです」は、相手に情報や事実を知らせ、その内容を理解し記憶してもらいたいという依頼を丁寧に表現するフレーズです。ビジネスやフォーマルな場面でよく使われ、特に重要な連絡事項や規則の変更、スケジュールの確認などに用いられます。
ただし、一方的な通知や押しつけと感じられないように、相手の立場や状況を考慮し、配慮の言葉を添えることが重要です。相手に具体的な行動を促す際には特に有効です。