ビジネスシーンで使われる「いただきたく存じます」と「いただければと存じます」には、依頼の強さに違いがあります。この記事では、それぞれの表現のニュアンスや使い分けについて詳しく解説します。
「いただきたく存じます」と「いただければと存じます」の意味と違い
「いただきたく存じます」の意味
「いただきたく存じます」という言葉は、相手に何かをお願いする際に使う非常に丁寧な表現です。
「いただく」は「もらう」の謙譲語であり、自分が相手から何かを受け取ることを示します。「存じます」は「思う」の謙譲語で、自分の考えや希望をへりくだって伝えます。
つまり、「いただきたく存じます」は、相手に対して何かをお願いし、相手の行為に対して最大限の敬意を込めて依頼する表現です。ビジネスの場面でよく使われます。
「いただければと存じます」の意味
「いただければと存じます」という言葉は、相手に対して何かをお願いする際に使う丁寧な表現です。
「いただければ」は「もらう」の謙譲語「いただく」に、仮定の形を加えたもので、相手からの承諾や行動を受け取る意志を表します。「存じます」は「思う」の謙譲語で、自分の考えや希望をへりくだって表現します。
つまり、「いただければと存じます」は、相手に何かをしてもらえることを丁重に願う際に使う、非常に丁寧な依頼表現です。
「いただきたく存じます」と「いただければと存じます」の違い
「いただきたく存じます」と「いただければと存じます」の違いは、依頼の仕方やニュアンスにあります。
「いただきたく存じます」は、話し手が何かをしてもらいたいという強い希望を示す表現で、相手に対するお願いの意図が明確です。対して、「いただければと存じます」は、より控えめで柔らかな依頼を表す表現です。この場合、相手の判断や状況に配慮しつつ、可能であればお願いしたいという意味合いが含まれます。
つまり、「いただきたく存じます」は積極的な依頼であり、「いただければと存じます」はやや控えめなお願いです。どちらも敬語ですが、前者の方が依頼の意志が強く、後者は相手に委ねる余地が大きい表現です。
「いただきたく存じます」「いただければと存じます」の言い換え・対義語
「いただきたく存じます」「いただければと存じます」の言い換え
- お願い申し上げます
- ご協力をお願いしたく存じます
- ご配慮いただければ幸いです
- ご対応いただけますと幸いです
「いただきたく存じます」「いただければと存じます」の対義語
- お断りいたします
- 辞退させていただきます
- ご遠慮いただければ幸いです
- お控えいただけますと幸いです
「いただきたく存じます」「いただければと存じます」を使った例文
「いただきたく存じます」の例文
- 来週の会議にご出席いただきたく存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
- お手数ですが、こちらの書類にご署名いただきたく存じます。
- 新プロジェクトのご協力をぜひお願いしたく存じます。
- お忙しい中恐縮ですが、ご確認いただきたく存じます。
- この件について詳しくご説明いただきたく存じますので、後ほどお時間をいただけますでしょうか。
「いただければと存じます」の例文
- ご確認いただければと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
- お手数ですが、資料をご提出いただければと存じます。
- ご都合がよろしければ、明日の会議にご参加いただければと存じます。
- ご対応いただければと存じますが、何か不明な点がございましたらご連絡ください。
- お時間の許す範囲でご検討いただければと存じますので、よろしくお願いいたします。
「いただきたく存じます」と「いただければと存じます」の違いまとめ
「いただきたく存じます」と「いただければと存じます」の違いは、依頼の強さとニュアンスにあります。
「いただきたく存じます」は、相手に対する強めのお願いを丁寧に表現する際に使われ、依頼の意志がはっきりしています。一方、「いただければと存じます」は、相手の状況や判断に配慮しつつ控えめに依頼する表現で、可能であればお願いしたいという柔らかなニュアンスを持ちます。
状況に応じて使い分けが必要です。