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ここでは、日本語の「行ってきます」に相当する韓国語のフレーズと、それぞれの表現が持つニュアンスについて例文と共に解説します。

「行ってきます」の韓国語表現

  1. 갑니다 (カムニダ): 「行ってきます」の最も基本的な表現です。
  2. 다녀오겠습니다 (タニョオゲッスムニダ): 社交的なシーンで使われ、社会的な義務を遂行しに行く意味を含みます。
  3. 나갑니다 (ナガムニダ): 家から出るときに使うような、「外へ行く」ニュアンスがあります。
  4. 가보겠습니다 (カボケッスムニダ): 何か新しい場所や経験を試してみる、探りに行くという意味合いが強い表現です。
  5. 나가봅니다 (ナガボムニダ): '外に出てみます' の意味で、外出するつもりがまだ確定的ではない場合に使います。
  6. 떠나겠습니다 (トナケッスムニダ): より長い時間や遠くに旅立つ場合に使われ、あるいは物事から立ち去るときにも用いられます。
  7. 가야겠습니다 (ガヤケッスムニダ): '行かなければならない'や'行くべきだ'というニュアンスで、特定の理由や義務があるときに使います。
  8. 잘 다녀올게요 (ジャルタニョオルケヨ): 'いってらっしゃい'のように、相手を送り出す時に使用しますが本人が自分で言う場合もあります。
  9. 가는 길에요 (ガヌンギリエヨ): 現在進行形で、自分が今、途中であることを表現します。
  10. 가 주세요 (ガジュセヨ): 直訳すると '行ってください' になりますが、日本語の '行ってきます' のように一人称で使っても違和感はありません。

갑니다

「갑니다」は韓国語で、「行きます」という意味です。日本語の「行ってきます」と似ており、自分がどこかに向かうときに使われる表現です。一般的には、出かける際に使用され、その場にいる人々に自分の出発を伝える際に用います。以下に「갑니다」を使った3つの例文とその日本語訳を示します。

  1. 지금 출발할게요, 갑니다!
    日本語訳: 今、出発します、行ってきます!
  2. 회의에 늦을 것 같아서 지금 갑니다.
    日本語訳: 会議に遅れそうなので、今行きます。
  3. 학교에 갈 시간이네요, 갑니다.
    日本語訳: 学校に行く時間ですね、行ってきます。

「갑니다」のニュアンスは、自分がその場を離れて別の場所に向かうことを示すときに使われる表現です。日本語の「行ってきます」と同じように、家族や同僚、友人などに対して自分の出発を告げる際に使われます。この表現は、出発の挨拶として、または自分が直ちに何かをしに行くことを伝える際にも使われます。

다녀오겠습니다

1. 회사로 다녀오겠습니다.

日本語訳:「会社に行ってきます。」

2. 잠시만요, 편의점에 다녀오겠습니다.

日本語訳:「ちょっと待ってて、コンビニに行ってきます。」

3. 학교에 다녀오겠습니다.

日本語訳:「学校に行ってきます。」

다녀오겠습니다は、「行ってきます」のニュアンスを持つフレーズです。直訳すると、「行って帰ってきます」の意味になります。これは自分がどこかに行って、その後に元の位置に戻るという意図を表します。「다녀오겠습니다」は自宅、職場、学校など、行った先から必ず戻ってくるときによく使われます。また、短期的もしくは長期的な離れる時にも使われることもあります。それはどこに行って、どのくらいの時間が経過した後に戻るかに関わらず、必ず戻ってくるという事を伝えます。

나갑니다

1. 이제 나갑니다.

日本語訳: 「もう行きます。」

2. 저는 먼저 나갑니다.

日本語訳: 「私は先に行きます。」

3. 그럼 잘 나갑니다.

日本語訳: 「それでは、失礼します。」

韓国語の「나갑니다」は、日本語では「行ってきます」や「行きます」などと訳されますが、その使用法は日本語とは略異なります。日本語の「行ってきます」は、主に自宅を出るときに家族に対して言いますが、「나갑니다」は一般的に他の人に対して使用されます。また、「行ってきます」は、自分が帰ってくることを前提にしていますが、「나갑니다」は元の場所に戻る予定がなくても使われます。そのため、「失礼します」や「行きます」ような「去る」ことを表すニュアンスを持っています。この表現は、会社や学校、友達の家を出るときなど多くの場面で使用されます。

가보겠습니다

1. 저는 이제 슈퍼마켓에 가보겠습니다.

日本語訳:「私はこれからスーパーマーケットに行ってきます。」

2. 그 식당은 어떤지 한번 가보겠습니다.

日本語訳:「そのレストランがどうか一度行ってきます。」

3. 이번 주말에 새로 생긴 공원에 가보겠습니다.

日本語訳:「今週末に新しくできた公園に行ってきます。」

韓国語の「가보겠습니다」は日本語で「行ってきます」のニュアンスを持つ表現ですが、直訳すると「行ってみます」となります。「가다」は「行く」という動詞の原形で、「보다」は「見る/試す」という意味の動詞ですが、一緒に使われると「~してみる」という試行的な意味合いを持ちます。そして、「겠」は未来を表す助動詞です。したがって、「가보겠습니다」はまだ行くことを確定していない場合や行くかどうか迷っている場合、あるいは行ってみることを提案する場合に使われます。「~してみます」や「~してきます」のニュアンスとして理解すると便利です。

나가봅니다

1. 지금 나가봅니다.

日本語訳:「今、行ってきます。」

2. 점심 먹으러 나가봅니다.

日本語訳:「ランチを食べに行ってきます。」

3. 바람쐬러 잠시 나가봅니다.

日本語訳:「一息つきにちょっと出て行ってきます。」

「나가봅니다」は「行ってきます」の意味を持つ韓国語表現ですが、そのニュアンスは「これから指定された場所へ行く」という行為を表現するだけでなく、「その行為を実行するために試みてみようとする」という意味合いも込められています。また、一般的には【~해 봅니다】の形で、「~してみます」という意味があり、したことのないことや初めてのことを試すときに使います。しかしながら、「나가봅니다」の場合は特定の場所へ行くという定型的な行為を表現するので、「行ってみます」というよりは「行ってきます」と訳すほうが自然です。

떠나겠습니다

1. 집으로 떠나겠습니다.

日本語訳: 「家に行きます。」

2. 분명한 결정을 내리지 못하면, 나는 확실히 이곳을 떠나겠습니다.

日本語訳: 「はっきりとした決定を下せないなら、私は確実にここを去ります。」

3. 너와의 추억을 안고, 이 마을을 떠나겠습니다.

日本語訳: 「あなたとの思い出を抱えて、この村を去ります。」

「떠나겠습니다」は直訳すると「行ってしまいます」や「去ってしまいます」という意味になりますが、実際の使用状況により「行ってきます」や「出発します」などの意味にもなります。具体的には、一時的にある場所から離れる場合や、長期間の出発などの際に使われます。また、会議や集まりなどが終わって帰る時にも使われます。その時は「ここから去ります」や「帰ります」という意味になります。一方、「別れ」や「破局」のニュアンスも含んでおり、人間関係を断つ時にも使われる表現です。

가야겠습니다

1. 이제 가야겠습니다. 나중에 다시 연락 드리겠습니다.

日本語訳:「もう行かなければなりません。後でまた連絡します。」

2. 점심시간이니 저는 식당에 가야겠습니다.

日本語訳:「ランチタイムなので、私は食堂に行かなければなりません。」

3. 늦어서 죄송합니다. 제가 이제 집에 가야겠습니다.

日本語訳:「遅くなってごめんなさい。私はもう家に帰らなければなりません。」

「가야겠습니다」は、韓国語の表現で、直訳すると「行かなければなりません」を意味しますが、通常の会話では「行ってきます」のようなニュアンスで使われます。言葉の選び方によっては、相手に対する敬意や丁寧さを示す言葉としても使われます。また、ある行動をすぐに始めるときにも、「〇〇しに行く」など、具体的な行動を伝えるための表現としても使用されます。そのため、「がんばってきます」や「出発します」のような意味も含むことがあります。

잘 다녀올게요

「잘 다녀올게요」は韓国語で、「無事に行ってきます」という意味です。日本語の「行ってきます」と非常に似ており、家を出るときやどこかに行く際に使われる挨拶です。このフレーズは、無事に目的地まで行って戻ることを意味し、相手に安心感を与えるために使用されます。以下に「잘 다녀올게요」を使った3つの例文とその日本語訳を示します。

  1. 여행 가는 길에 조심할게요. 잘 다녀올게요.
    日本語訳: 旅行に行く道中、気をつけます。無事に行ってきます。
  2. 시장에 장을 보러 갑니다. 잘 다녀올게요.
    日本語訳: 市場に買い物に行きます。無事に行ってきます。
  3. 친구랑 만나러 갈게요. 잘 다녀올게요.
    日本語訳: 友達に会いに行きます。無事に行ってきます。

「잘 다녀올게요」は、「行ってきます」と同様に、出発する人が帰りを待つ人に対して、安全に行動することを約束する際に使われる表現です。親しい人々への気遣いとして用いられ、家族や友人など親しい間柄でよく使われます。出発する際の挨拶として、または自分がしばらくの間不在にすることを伝える際にも使用されます。

가는 길에요

「가는 길에요」は韓国語で「行く途中です」という意味の表現です。これは、ある場所に向かっている途中であることを示す際に使われます。日本語の「行ってきます」とは異なり、「行ってきます」は出発の挨拶として使われるのに対して、「가는 길에요」はすでに出発して目的地に向かっている状況を表します。以下に「가는 길에요」を使った3つの例文とその日本語訳を示します。

  1. 지금 회사에 가는 길에요. 조금만 기다려 주세요.
    日本語訳: 今、会社に向かっている途中です。もう少し待っててください。
  2. 친구를 만나러 가는 길에요. 곧 도착할 거예요.
    日本語訳: 友達に会いに行く途中です。もうすぐ着きます。
  3. 저는 지금 집에 가는 길에요. 길이 막히고 있어요.
    日本語訳: 私は今、家に行く途中です。道が混んでいます。

「가는 길에요」は、既に出発しているがまだ目的地には到着していない状態を表す時に使われます。移動中であることを伝えたり、到着が近いことを相手に知らせたりする場面で使用されます。この表現は、電話やメッセージで「今どこにいるか」「どのくらいで到着するか」を伝える際に特に役立ちます。

가 주세요

「가 주세요」は韓国語で直訳すると「行ってください」という意味です。これは、相手にどこかに行くように頼む際に使われる表現で、日本語の「行ってきます」とは異なるニュアンスです。「行ってきます」は自分自身がどこかへ行くことを告げる挨拶ですが、「가 주세요」は他人に対して行動を促すときに使われます。以下に「가 주세요」を使った3つの例文とその日本語訳を示します。

  1. 택배가 도착했으니, 접수처에 가 주세요.
    日本語訳: 宅配便が届いたので、受付に行ってください。
  2. 저는 지금 바빠서, 대신 우체국에 가 주세요.
    日本語訳: 私は今忙しいので、代わりに郵便局に行ってください。
  3. 문서를 이 층 사무실에 가지고 가 주세요.
    日本語訳: その書類を2階のオフィスに持って行ってください。

「가 주세요」は、相手に特定の場所へ行くように依頼する際に使われる表現です。このフレーズは、仕事の指示や個人的なお願いなど、様々な状況で使われます。重要なのは、行動を促す主体が話し手ではなく、聞き手であるという点です。

韓国語で「行ってきます」を表現する際のポイントと注意点

「行ってきます」は、家を出る前の定型的な挨拶で、自分が出かける意志を家族や同居者に示す日本語表現です。対応する韓国語表現は、「갑니다」です。しかし、「갑니다」は、単に自分が出かけることを伝えるだけで、「きます」のような帰りを示唆するニュアンスは含まれません。さらに、「갑니다」は、あくまで出かけること自体を伝えるもので、行き先など具体的な内容は伝えられません。また、日本語の「行ってきます」は一般的に家族間など、比較的親しい人間関係でよく使われますが、「갑니다」は、フォーマルな文脈でも使える表現です。

例:

日本語:「学校へ行ってきます」

韓国語:「학교에 갑니다」(学校に行きます)

「行ってきます」の韓国語表現まとめ

「行ってきます」を韓国語で表現する場合、「나갑니다」(ナガムニダ)や「갑니다」(カムニダ)が一般的です。これらは直訳すると「行きます」となり、日本語の「行ってきます」というニュアンスを完全には表現しませんが、家を出る前に韓国の家庭でよく使われる表現です。友人間ではよりカジュアルな「갈게」(カルケ)と言うこともあります。ただし、上記の表現は全て口頭でのもので、書き言葉では適切とは言えません。