英語の平叙文|疑問文・命令文・感嘆文との違いと見分け方から肯定・否定の作り方まで解説

英語の文には、大きく分けて平叙文・疑問文・命令文・感嘆文の4種類があります。更に、それぞれの種類の中に肯定文・否定文を始めとした細かな分類が存在します。

この記事では、文の種類のうち最も基本的な「平叙文」について例文とともに解説していきます。

平叙文とは

平叙文とは、ただ単に相手に情報や意思を伝える文のことです。英語の文章のうちのほとんどがこの平叙文に当たります。

平叙文は、基本的に主語で始まり、文末には必ず “.”(ピリオド・終止符) が置かれます。

以下が平叙文の簡単な例です。

I am a doctor.
私は医者だ。

肯定文と否定文はどちらも平叙文

「平叙文=肯定文」と勘違いしている方も多いのですが、平叙文の中には肯定文も否定文も含まれます。

4種類の文の分け方と肯定文・否定文の分け方は別の分類で、4種類の文それぞれの中に肯定文・否定文が存在します。

どちらも平叙文

(1) This actor is popular in India.
この俳優はインドで人気がある。

(2) This actor is not popular in India.
この俳優はインドで人気がない。

複雑な形の平叙文もある

接続詞などで2文以上が繋がり、複雑な形になる平叙文も存在します。次の例を見てください。

(3) It is unusual for Japanese people not to be exposed to English, at least when they are young.
日本人が、少なくとも若い頃に、英語に触れる機会がないことは珍しいことだ。

このような長い一文を読むときは、要素に分解して主語と述語をしっかりと掴みながら読むと良いでしょう。

他の文の種類との違い・見分け方

疑問文

疑問文とは、物事を相手に尋ねたり依頼したりするときに用いる文のことです。一般疑問文(Yes/No 疑問文)・疑問詞疑問文・選択疑問文などがあり、詳しくはこちらの記事で解説しています。

疑問文は、基本的に be動詞や助動詞、疑問詞などで始まり、文末には必ず “?”(クエスチョンマーク・疑問符) が置かれます。

(4) Is he a student?
彼は学生ですか?

(5) What is it?
それは何ですか?

平叙文との見分けは文頭・文末でできるので簡単です。

命令文

命令文とは、相手に命令をしたり行動を求めたりするときに用いる文のことです。相手に直接話しかけるため、通常は主語を使いません。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

命令文は、基本的に動詞の原型で始まり、文末にはたいてい “.”(ピリオド・終止符)“!”エクスクラメーションマーク・感嘆符) が置かれます。

Please を使うことで丁寧な依頼の表現ができる他、Don’t を使うことで否定の命令も可能です。

(6) Come here.
ここに来い。

(7) Please be careful.
注意してください。

(8) Don’t be noisy.
うるさくするな。

平叙文との見分けは文頭でできるので簡単です。

感嘆文

感嘆文とは、感動・驚き・喜びなどの感情を強調して表現するときに用いる文のことです。How で始まるものと What で始まるものがあります。How は形容詞や副詞に、What は名詞に対して使われます

詳しくはこちらの記事で解説しています。

前述のように感嘆文は、基本的に How や What で始まり、文末には必ず “!”(エクスクラメーションマーク・感嘆符) が置かれます。

平叙文との見分けは文頭・文末でできるので簡単です。

How型感嘆文

How型感嘆文は〈How+形容詞[副詞](+主語+動詞)+!〉 という形になります。

(9) How beautiful this flower is!
この花はなんて美しいんだ!

What型感嘆文

What型感嘆文は〈What+(a/an)+形容詞+名詞(+主語+動詞)+!〉という形になります。

(10) What a strange man he is!
彼はなんて変な男なんだ!

動詞の種類と平叙文

ここでは、平叙文を動詞の種類ごとに見ていきましょう。

be動詞

(11) His father is the mayor.
彼の父親は市長だ。

(12) His father is not the mayor.
彼の父親は市長ではない。

例文はbe動詞の平叙文の肯定文と否定文です。

be動詞の否定文では、not を直接be動詞の後ろにつけ〈be動詞+not〉の形を作ります

また、以下の表のような短縮形が用いられる場合も多くあります。

元の形 短縮形 元の形 短縮形
is not isn’t are not aren’t
was not wasn’t were not weren’t

am not だけは短縮されず、そのままの形で使われます。

一般動詞

(13) I like playing soccer.
私はサッカーをすることが好きだ。

(14) I do not like playing soccer.
私はサッカーをすることが好きではない。

例文は一般動詞の平叙文の肯定文と否定文です。

一般動詞の否定文では、助動詞do(またはその変化型)に not をつけ〈do+not〉の形を作ります

また、以下の表のような短縮形が用いられる場合も多くあります。

元の形 短縮形 元の形 短縮形
do not don’t does not doesn’t
did not didn’t

助動詞

(15) I will be at home tomorrow.
私は明日家にいるだろう。

(16) I will not be at home tomorrow.
私は明日家にいないだろう。

助動詞(will, can, haveなど)の否定文では、助動詞の後ろに not を直接つけ〈助動詞+not〉の形を作ります

主な短縮形については、以下の表にまとめました。

元の形 短縮形 元の形 短縮形
have not haven’t had not hadn’t
will not won’t would not wouldn’t
can not cannot, can’t could not couldn’t
must not mustn’t should not shouldn’t

may not と might not は短縮されず、そのままの形で使われます。

練習問題

練習問題で定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 以下の文を否定文に変えなさい。

(1) I am a student.

(2) He can play the piano.

(3) I went to China last summer.

問2 次の文章を日本語に訳しなさい。

(1) She is not my sister.

(2) I told him to stay there.

(3) You should do your homework.

解答

問1

(1) I am not a student.

(2) He cannot [can’t] play the piano.

(3) I did not [didn’t] go to China last summer.

問2

(1) 彼女は私の姉(妹)ではない。

(2) 私は彼にそこにいるように言った。

(3) あなたは宿題をやるべきだ。

平叙文は英語の基本中の基本になります。