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敬語表現には微妙な違いがあり、「ご教示いただきありがとうございます」と「ご教示くださりありがとうございます」もその一例です。この記事では、両者の違いについて詳しく解説します。どちらを使うべきか、理解を深めましょう。

「ご教示いただきありがとうございます」と「ご教示くださりありがとうございます」の意味と違い

「ご教示いただきありがとうございます」の意味

「ご教示いただきありがとうございます」という言葉は、相手からの指導や教えを受けた際に感謝を表す表現です。「教示」は「教え示す」という意味があり、ビジネスやフォーマルな場面で使用されることが多いです。

「いただき」は「もらう」の謙譲語で、相手に敬意を払った形です。つまり、相手からの教えに対して丁寧に感謝の意を伝える表現として使われます。主に上司や目上の人への感謝の際に適しています。

「ご教示くださりありがとうございます」の意味

「ご教示くださりありがとうございます」という言葉は、相手から教えてもらったことに対して感謝の意を表す丁寧な表現です。「教示」は「教え示す」という意味を持ち、特にビジネスやフォーマルな場面でよく使われます。

「くださり」は「くれる」の尊敬語で、相手の行為に敬意を示します。この表現は、相手が自分に知識や助言を与えてくれたことに対して、感謝の気持ちを丁寧に伝える際に使われ、主に上司や目上の人に対して用いられます。

「ご教示いただきありがとうございます」と「ご教示くださりありがとうございます」の違い

「ご教示いただきありがとうございます」と「ご教示くださりありがとうございます」の違いは、敬語表現における「いただく」と「くださる」の使い方にあります。

「いただき」は謙譲語で、話し手が相手の行為を受け取ることに焦点を当てており、自分の立場を低くして相手に敬意を示します。一方、「くださり」は尊敬語で、相手の行為そのものを直接敬う形です。

つまり、「ご教示いただき」は、教えを受け取る自分の側に重点を置いており、「ご教示くださり」は、教えるという行為を行った相手に重点が置かれています。

どちらも感謝を表す表現ですが、微妙な敬意の向け方に違いがあるため、状況や相手に応じて使い分けることが大切です。

「ご教示いただきありがとうございます」「ご教示くださりありがとうございます」の言い換え・対義語

「ご教示いただきありがとうございます」「ご教示くださりありがとうございます」の言い換え

  • お教えいただきありがとうございます
  • ご指導いただきありがとうございます
  • お教えくださりありがとうございます
  • ご指導くださりありがとうございます

「ご教示いただきありがとうございます」「ご教示くださりありがとうございます」の対義語

  • ご教示をお断りいたします
  • お教えを辞退いたします
  • ご教示を遠慮させていただきます
  • お教えには及びません

「ご教示いただきありがとうございます」「ご教示くださりありがとうございます」を使った例文

「ご教示いただきありがとうございます」の例文

  • 新しいシステムの操作方法についてご教示いただきありがとうございます。おかげでスムーズに業務を進めることができました。
  • 今後のプロジェクトの進め方について、具体的なアドバイスをいただき、ご教示いただきありがとうございます。
  • 本日お送りいただいた資料の内容についてご教示いただきありがとうございます。とても参考になりました。
  • ご多忙の中、わざわざ時間を割いてご教示いただきありがとうございます。早速実務に活かしてまいります。
  • 業界の最新動向について詳しくご教示いただきありがとうございます。今後の戦略を考える際に大いに役立てます。

「ご教示くださりありがとうございます」の例文

  • 本日のミーティングでの貴重なご意見を、ご教示くださりありがとうございます。大変参考になりました。
  • 難しいテーマにもかかわらず、分かりやすくご教示くださりありがとうございます。今後の仕事に活かしていきたいと思います。
  • 新しいプロジェクトの方向性について詳しくご教示くださりありがとうございます。早速チームと共有いたします。
  • 長年の経験に基づいたアドバイスを、わざわざご教示くださりありがとうございます。心より感謝申し上げます。
  • この分野に関する知見をわざわざご教示くださりありがとうございます。今後の学びに大変役立ちます。

「ご教示いただきありがとうございます」と「ご教示くださりありがとうございます」の違いまとめ

「ご教示いただきありがとうございます」と「ご教示くださりありがとうございます」の違いは、敬語表現における視点の違いにあります。

「いただき」は謙譲語で、話し手が教えを受け取る自分の行為に焦点を当て、相手に敬意を示します。一方、「くださり」は尊敬語で、相手が教える行為そのものに敬意を払います。つまり、「いただき」は自分を低くし、「くださり」は相手の行為に直接敬意を表す表現です。