定期テストの平均点は何点?順位予想から中学1年の中間・期末テストの注意点まで解説

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「定期テストで平均点は何のために必要なの?」

「今はテストの順位も出されないと言うけれど、どうやって自分の位置を把握すればいい?」

中学校に入学して初めての定期テストを迎えるに当たり、新中学1年生だけでなく、保護者でもこのような疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。

この記事では、平均点の目安や順位の予想の割り出し方、定期テストの注意点まで詳しく解説しています。初めてのテストで良いスタートダッシュを切って、ぜひ成績向上につなげてくださいね!

「定期テストの平均点」についてざっくり説明すると

  • 平均点はテストによって変動幅があるので、必ずしも絶対的な指標にはならない
  • 平均点が分かると、およその順位やテストの難易度がつかみやすい
  • 平均点を超える実力がついていたら、さらに向上を目指そう

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定期テストの平均点と順位の目安

本をめくる

現在の中学校のテストでは、平均点や順位を出さない中学校もあります。また、点数の分布表やレーダーチャートなどで代替する学校もあり、親御さんの頃よりも自分の成績が良いのか悪いのかが把握しにくくなっているかもしれません。

まずは、平均点の計算方法や平均点から分かる順位の目安について解説しましょう。

平均点は60点前後が一般的

中学校の定期テストの平均点は、60点前後に設定されるのが一般的です。具体的には、「基礎問題と応用問題のバランス」「授業で取り上げた時期」「授業を通しての反復度合い」などを考慮しながら作成しています。

ですから5教科分だと60点✕5科目で、300点前後が平均点という計算ですね。なぜ、このような設定をするのでしょうか。

中学校の成績は小学校と異なり通知表には5段階評価が記載されます。成績の極端な偏りを避けるために、平均点が60点になるように難易度を調整することで、わざと人数のバラつきを発生させるのです。

平均点の計算方法

では、学校の先生はどうやって平均点を出しているのでしょうか。

答えは、学年全員のテストの合計点÷テストの受験人数です。これは、小学校で習う「平均」の考え方と同じですね。

平均点が発表されると、周りの人がだいたいどれくらいの成績が取れていたのか、おおよその目安がわかります。ただし平均点を超えることで満足してしまい成績が伸びにくくなる人もいるので、平均点からどれくらい離れた位置にいるのかも判断してみましょう。

平均点から逆算できる順位

次に、定期テストの1教科あたりの平均点が60点だったとして、そこからおおよその順位を求めてみましょう。

1教科の点数から逆算

点数 順位 全体に占める割合
90点以上 1位~15位 7.5%
90点~80点 16位~35位 10.0%
80点~70点 36位~70位 17.5%
70点~60点 71位~110位 20.0%
60点~50点 111位~140位 15.0%
50点~40点 141位~170位 15.0%
40点以下 171位~200位 15.0%

この表を分析すると、上位3割に入るためには教科単位では75点以上取れば良いことが分かりますね。逆に言えば、平均点を超えただけで満足しているようでは成績が伸びにくいとも言えます。

順位を公表しない中学校の場合は、こちらの表を参考にしてください。

5教科の合計点から逆算

点数 順位 全体に占める割合
450点以上 1位~10位 5.0%
450点~400点 11位~30位 10.0%
400点~350点 1位~60位 15.0%
350点~300点 61位~100位 20.0%
300点~250点 101位~135位 17.5%
250点~200点 136位~170位 17.5%
200点以下 171位~200位 15.0%

5教科で450点を超えるためには、苦手教科がないことと全科目で90点以上取る必要がありますから、かなり難易度は上がります。一方上位3割に食い込むには、350点以上が目安になってくるでしょう

合計350点は多少苦手な科目があったとしても、それが平均点を下回るほどでなければ得意科目でカバーできる範囲です。こちらは決して無理な目標ではないので、成績向上の目安にしてみてください。

テストの点だけで出来栄えを判断しない

ここで注意してほしいのは、テストの点数のみで成績の良し悪しを判断しないという点です。先生はできるだけ平均点が60点前後になるように問題を作成していますが、必ずしも意図通りの先生の意図通りの平均点になるとは限らないからです。

例えば前回のテストで400点を取れていたのに、今回は380点だったとしましょう。一見成績が下がったように見えますが、

前回の点数 前回の平均点
400点 350点

であったのに対し、今回は

今回の点数 今回の平均点
380点 300点

だとしましょう。

すると、今回のテストのほうが平均点よりも大きく点数が取れていたことが分かりますね。この場合は、順位も実際には上がっている可能性が高いです。

中学生の定期テストでは、難しい単元がテスト範囲に含まれていると、このような事例がよく起こります。自分の得点だけで一喜一憂するのではなく、平均点も考慮して全体の中での伸びを判断しましょう

平均点を目標点とすべきでない理由

疑問

ときどき「平均点を超えること」をテストの目標にしている人がいますが、これはオススメできません。その理由を、具体的に説明していきましょう。

変動が多い平均点

先に述べたように、平均点は必ずしも先生の意図通りになるとは限らず、テストのたびに変動します。仮に前回の定期テストの平均点が70点だったとした場合、今回もそれくらいになるかというと、上がるかもしれないし逆に下がるかもしれません。

英語を例に見てみましょう。中1の最初のテストは英語に慣れ親しむために、英単語を書かせるものや簡単な英会話などを中心に出題されますが、次のテストからは一般動詞など文法的な要素が加わります。

すると、英語の平均点は最初のテストより大幅に下がります。このように平均点は流動的なものであり、平均点超えを目標にしていると、目標がぼやけやすいのです。

また、既に平均点より高い実力を持っていた場合は、逆に慢心を生んでしまい成績停滞の原因となることもあります。平均点は全体の中の位置づけの目安程度にするべきでしょう。

同じ平均点でも違いがある

また同じ平均点の場合でも、全体の中の点数のばらつき具合によって意味合いが大きく異なることがあります

例えば、5人の平均点が60点だったとして、2つの場合を比較してみてください。

ケース1

5人の点数が50点、70点、55点、60点、65点

ケース2

5人の点数が90点、30点、45点、50点、85点

ケース1の場合は、飛び抜けた優秀な人もいませんが、成績が極端に悪い人もいませんね。ところが、ケース2では優秀な人と明らかに勉強が苦手な人の差がはっきりしています。

つまり、ケース1は皆が同じように勉強をしていたので、それほど大きな差がつかなかったということです。このように、平均点だけではテストの成績の良し悪しは必ずしも判断できないことを、覚えておきましょう。

平均点はどう捉えるべきか

パソコンと男性

平均点は目標にするには不向きですが、自分のテストの成果の判断材料の一つにはなります。次は、平均点の有効な判断の仕方について説明しましょう。

定期テストの難易度を判断できる

平均点は、テストの難易度を図る指標として利用できます。つまり、平均点が高いということは皆が解けたので簡単だということであり、逆に低ければ難しい問題が多かったと推測できます。

ここで、今まで平均点の目安として用いてきた60点という数値は、難易度としては普通のテストだと言っていいでしょう

ですから、平均点70点のテストで自分の点数が60点だった場合には、易しめのテストで点数が取れていなかったのですから、改善点がかなりあります。逆に平均点が40点の中で60点取れていたのなら、周りより努力して良い成績を収めたと言えるでしょう。

自分の実力を判断できる

改めて述べると、自分のテストの点数が平均点からどの程度離れているのかを分析することで、自分の実力を把握できます

例えば、初めて平均点を上回った人がいたとします。この場合の点数を75点、平均点を70点とすると、本人が相当努力したつもりであっても、たまたま易しいテストで得点できただけの可能性もあります

逆に、平均点が55点の中での75点だったならば、本人は相当努力して急激に実力を伸ばしてきたと判断することができるのです

このように平均点との差を意識することで、自分の努力の成果の判断材料として利用できます。

平均点から目標を決める

力を合わせる

次に、終わったばかりの定期テストの平均点を叩き台にして、次のテストの目標を設定しましょう。

目標は平均点を上回ること

200人のうちの半分が平均点以上だったとすると、残りの人は勉強が苦手だと推測できますね。このような人は、まずは平均点を上回ることを目標にしてみましょう

最終的には5教科の全てで平均点を超えられるようになれば、成績上位者へ食い込む道も見えてきます。そのためには、現在の自分の学習習慣を見直してみましょう。

例えば、テスト前日に一夜漬けで乗り切ろうとしたり、普段の授業をなんとなく聞き流したりしていませんか?平均点超えは、基本問題をしっかり正解できれば案外簡単に達成できます。そのためにも、普段の授業態度や勉強時間などを見直してみましょう。

目標点をどんどん上げていく

5教科の全てで平均点を超えられるようになったら、まずは、第1段階をクリアです。次のステップとして、平均点+5点を目指しましょう

それが達成できたら、+10点、+15点とハードルを上げていきます。これに成功したとすると、合計点も325点→350点→375点と変化していきますから、先の5教科の順位表と照らし合わせても、上位30%に食い込んでいるのが確認できるはずです。

もちろん、平均点と差を広げられるということは学力も着実に向上しているということです。目標を達成できたら、どんどんハードルを上げていきましょう。

中学生と小学生のテストの違い

男の子

小学校のテストで100点を連発していた新中学生でも、定期テストでは気を引き締めて臨むべきです。なぜならば、小学校までと中学校までのテストには、大きな違いがあるからです。

ここからは、小学校までのテストとの違いや、中学校の詳しいテスト事情について解説してきます。

中学1年の定期テストは要注意

繰り返しになりますが、中学校の定期テストは平均点が60点になるように調整されています。中学校入学を機に塾通いを始める人も多く、全体的には勉強量も増えるはずなのに、なぜ平均点が上がりにくいのでしょうか。

考えられる原因は、「授業内容の難化やスピードの速さ」と「教科担当制であること」です。

授業内容が難しくなるのは、平均点が低めなことからも伺えますね。また、授業時間を小学校よりかなり増やしても消化が追いつかないくらい、学習ボリュームがあると言えます。さらに科目毎に先生が変わる学校がほとんどですから、新しい先生に質問しづらく学習そのものに苦手意識を持つ人もいます。

このように小学校の時に90点や100点の常連であっても、中学校でそれが維持されるとは限りません。自分の実力が伸ばせるように気を引き締めて新中学生活に臨むべきでしょう。

中1の中間テストと期末テストの違い

中学1年生の方は、学校生活に慣れるので手一杯で中間テストと期末テストの具体的な違いについてピンとこないかもしれませんね。ですが、特に1学期のそれぞれのテストの違いには要注意です

ほとんどの場合、中間テストよりも期末テストのほうが、難易度が上がります。初めてのテストである中間テストの場合は、先生もそれを考慮して比較的易しめにしていますが、期末テストの頃は学習内容も難しくなってくるのでテストも難しくなるというわけです。

また、期末テストは主要5科目だけでなく実技科目のペーパーテストも合わせて実施する学校が多いです。そのため、中間テストよりもさらに学習ボリュームが増えますから、計画的に勉強して成績アップ対策を立てましょう。

中学生の成績分布

中学生の成績は、「超優秀」「優秀」「苦手」の3グループに分類されます。小学校の成績で優秀だったとしても、いくつもの小学校から集まってくる中学校などでは、上位2つのグループに入れる保証はありません。

特に、「超優秀」のグループは中学受験の経験を持ち、小学生の段階で中学校の内容を予習している人も、珍しくありません。中学生活に向けて準備ができているかどうかで、学習習慣などで入学前から既に差がついていると考えるべきでしょう。

小学生時代の成績と中学生の成績は必ずしも関係しないので、注意が必要です。

初めての中間テストは良い成績を目指そう

中学1年の初めてのテストで良い成績を収めると、その後の中学校のテストに向けて大きな自信がつきます

小学校よりも他人と比較して評価される場面が増えるので、最初の中間テストで良い結果を残せれば、次のテストに向けて良いイメージを作りやすくなるでしょう。ですが、結果が思わしくなかった場合には周りが奮起を期待していても、打ちのめされてしまう生徒も大勢います。

したがって、中学校の学習生活で良い結果を出し続けるには、スタートダッシュである中1の最初の中間テストで好成績を収めることが肝心です。そのためには小学校を卒業する前から、中学生活に備えた準備が必要だと言えるでしょう。

定期テストは高校受験につながる

中学生になって勉強の習慣が身についていると、それを高校入試に向けて役立てることができます

小中学校の受験を経験せず、高校入試が人生で初めての受験という人は大勢いるでしょう。この場合、「受験」と聞いても大変さや苦労の具体的なイメージがわかず、中1や中2で受験のことを意識するのは、早すぎると感じるかもしれません。

ですが、早目に意識することで勉強の仕方や習慣をあらかじめ身に付けておくと、受験生になったときの負担が少なくて済みます

中1・中2で受験に向けてできること

受験までまだ間がある中1や中2で出来る方法は、定期テストに本気で取り組むことです。なぜならば、高校入試では本番の点数だけでなく、学校の成績を点数化した「内申点」が非常に重要だからです。

内申点は、定期テストの結果が大きく影響します。定期テストを頑張れば内申点の評価が上がり、受験生になったときにライバルに差をつけるカギとなります。

ほぼ確実に経験する高校入試のためにも、定期テストに向けて努力しましょう。

高校受験に向けた勉強法については、以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

中間テストがないのはラッキー?

喜ぶ女性

現在、中学校では1学期の中間テストを行わない学校も増えてきています。完全週休二日制が導入されてからかなりの年月が経っていますが、授業数を減らすには限界があるので、その分テストの回数を減らして授業時間の確保を図ることもあるのです。

中間テストがないと逆に大変になる

中間テストがないなんてラッキーと喜んだ人はいませんか?これは、大きな誤りです。

中間テストがないデメリットは2つあります。順に見ていきましょう。

期末テストで挽回することができなくなる

先述のように、中間テストのある学校では期末よりも中間テストのほうが、問題が易しめに設定されています。ですが、このメリットがなくなるので、期末テストのみで評価される上に初めてのテストで難しい問題に直面しなければなりません。

期末テストの範囲が広くなる

これは前期・後期の2学期制を導入している学校でも同様ですが、その学期の全範囲が試験範囲になります。3学期制の学校であれば、4月から6月までのほぼ全部の授業内容についてのテスト範囲になるわけです。

さらに、これが2学期になるともっと大変です。4ヵ月分の授業内容のテストになるので、かなりの負担がかかることが予想できるでしょう。

このように、中間テストがない学校はむしろ負担が大きいので、早目の対策を立てましょう

定期テストの勉強法については、以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

平均点を超えるためのおすすめ勉強法

成功

ここまでは勉強が苦手な人や中学校入学前の人を中心に解説してきましたが、今度は現役の中学生も含めた定期テストの対処法をお伝えしていきます。

自分に合った勉強法を見つける

定期テストの点数を上げるためには、自分に適したテスト勉強の方法を見つけておくのもポイントです

自分の目標点になかなか届かなかったり、成績が伸びにくいと感じたりしていたら一度勉強方法を見直してみましょう。

例えば、英語のテスト範囲の例文を、一晩で全部暗記しようとしたりしていませんか?これはNGです。暗記を確実にするには、しっかりと睡眠を取ることで記憶を定着させることが必要不可欠だからです。

また、一度に学習できる量には限りがあることを覚えておきましょう。短期決戦で詰め込むのではなく、ある程度の期間中に反復しながら知識を定着させていく方が効率良く、確実に点数に結び付けられると心得てください。

勉強量を増やす

成績が伸び悩んでいる原因として最も考えられるのは、「勉強時間の不足」です。少なくても、定期テストを既に経験した人であれば、短時間でテスト範囲の学習が終わらないことは身を持って経験しているでしょう。

また、よく見られるのが「まとめノート」作りで満足してしまい、点数に結びついていないケースです。定期テストはアウトプット作業ですから、ある程度問題演習をしないと点数に結びつきにくいのです。

「まとめノート」作りは自己満足の側面も強く、暗記や理解したことを確認するには不十分です。他にも徹夜や、やみくもに参考書を集めるなど、NGな勉強方法は数多くあります。

ただ学習量を増やすだけでなく、その質も見直してみましょう。

疑問は早めに解決する

定期テストの勉強を進めていて疑問点が出てきても、とりあえず後回しにしてしまっている人はいませんか?定期テスト前は学習事項も多く、後回しにした疑問点を見返す余裕もあまりないので、遅くても翌日には解決するようにしましょう

また、自分で考えて解決しようとする姿勢自体は素晴らしいことですが、なぜ分からないのか原因が不明なことも多いはずです。この場合は、時間を浪費しがちですから、それよりも友人や先生に尋ねて疑問点を解消して次のステップに進んでしまいましょう。

現在では、ネットやYouTubeなどに塾の先生などがつまずきやすい箇所を単元ごとにまとめて解説していることもあります。それらを参考にして解決するのも、有効な手段でしょう。

平均点を上回ったらより高得点をねらう

平均点をクリアできるようになったら、もっと点数を伸ばしたいと思う人も出てくるのではないでしょうか。そのためには、今回のテストが完了した直後から次のテストに向けた学習計画を立てて、さらに綿密な戦略を寝る必要があります

まずは、前回の定期テストの復習をして自分の解答の傾向や、教科ごとの先生の出題のクセなどを把握しましょう。次に、学校に提出するワークは前回のテスト範囲の続きから着手します。

また問題演習は、全科目につき3回は回しましょう。「時間が足りなくなるのでは?」と心配する人もいるかもしれませんが、回数を重ねるごとに解答時間も短くなっていくので大丈夫です。

このように、定期テスト1ヵ月以上前から計画的に勉強を進めておくと、直前の負担が軽くなるだけでなく、ゆとりができて高得点が狙いやすくなります。ぜひ挑戦してみましょう。

平均点だけでなく中央値から判断できる

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テストが終わってしばらくすると「学習の記録」として、テストの記録が渡されることもあります。そこから何が読み取れるのか、詳しく見ていきましょう。

平均点と中央値の違い

学習の記録には、「中央値」が記載されていることがあります。中央値とは、統計学でデータを並べた時に真ん中にくる数字を指します

これが定期テストで使われた場合、平均点よりもテストの良し悪しを図るのに便利な場合もあるのです。

不自然な平均点の具体例

先に、平均点は人数の散らばり方で意味合いが変わってくる話をしましたね。例えば35人学級でそのうち20人が90点、残りの人数のうち10人が40点、5人が30点だったとしましょう。この場合平均点はどうなるでしょうか。

平均点は67.1点ですが、半数近くの人が低い得点だったのに平均点が高すぎる印象を受けませんか?これは20人の得点が高すぎることから起こった現象で、実情に即しているとは言えないでしょう。

このような場合は、中央値を用いて自分の成績を判断すると、成績の良し悪しが判断しやすくなります

中央値から分かること

平均点と中央値を使い分けることで、さまざまな観点から考察ができます

先程の例を振り返ってみましょう。中央値は真ん中の数値ですから、35人中上から(または下から)18番目の人の値が中央値ですから、「90点」が中央値です。

この場合、クラスの中では高得点が取れた人が続出したのでいつも良い成績だった人は思ったよりも差がつけられず、残りの15人はかなり努力不足だったと言わざるを得ません。

中央値が高いと争いが熾烈になる

中央値が高かった場合、1点の差で順位は大きく変わってしまうこともあります。1点というのは、ケアレスミスの有無で差が生まれることも多いですから、逆に言えばケアレスミスをなくせば大幅な順位アップが可能でしょう。

「定期テストの平均点」についてまとめ

「定期テストの平均点」についてまとめ

  • 平均点は60点が一つの目安だが、難易度や周りの頑張りによって大きく左右される
  • テストの結果だけで評価するのではなく、平均点とどれだけの差があるのか把握しよう
  • 順調に学習成果を出すためには、定期テスト後に分析結果を生かして計画的な学習をするべき

定期テストの平均点は、中学校の学習生活の中で順位把握の目安にはなりますが、それだけを目標にしていてはいけません。周囲との差を把握するためや、前回よりもどれだけ頑張ったかを把握するツールとして利用するようにしましょう

また、平均点だけでなく中央値の見方なども合わせて学んでおくと、より正確な自分の立ち位置が把握しやすくなります。

定期テストは、高校受験への第一歩です。まずは最初の中間テストで自信をつけられるように、今から家庭学習の時間を少しずつ増やすなど、中学校だけでなくその先まで見据えた学習習慣を身に付けてください!