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思考訓練の場としての英文解釈の難易度は?使い方や多田正行先生の教え方を徹底解説!

更新日時 2020/12/24

「『思考訓練の場としての英文解釈』の難易度は?」

「どのように使えば良い?著者の多田正行氏って何者?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

「思考訓練の場としての英文解釈」は、40年以上前に出版された参考書ですが、当時の東大受験生から絶大な支持を受け、今なお読み継がれている不朽の名作です。

「偏差値90以上の人向け」と称されることもあるほど、とにかく難易度が高いことが一番の特徴と言えるでしょう。

今回は「思考訓練の場としての英文解釈」の難易度について、使い方や作者の多田正行氏の情報などを含めて解説します。

これを読めば、「思考訓練の場としての英文解釈」の難しさと凄みがよくわかるはずです。

思考訓練の場としての英文解釈の難易度をざっくり説明すると

  • 東大や早慶志望者がメインターゲット
  • センター英語で9割を取れるほどの実力がないと徒労に終わる
  • 多田正行氏は東大仏文科出身の鬼才
  • 「英文解釈教室」などを先にすると良い
目次
  • 思考訓練の場としての英文解釈は難しい?

  • 思考訓練の場としての英文解釈の使い方と勉強法

  • 思考訓練の場としての英文解釈の前後で取り組みたい参考書

  • 思考訓練の場としての英文解釈の難易度まとめ

思考訓練の場としての英文解釈は難しい?

疑問を持つ女性

「思考訓練の場としての英文解釈」は、かつて東大受験のための英文解釈の参考書として伝説的な人気を誇った一冊です。今なお多くの信者を持っています。

以下では、そんな「思考訓練の場としての英文解釈」は一体どんな参考書なのか、どのような使い方をするべきなのかなどを見ていきましょう。

思考訓練の場としての英文解釈の基本情報

思考訓練の場としての英文解釈(1)
1870円
思考訓練の場としての英文解釈(1)
1870円

「思考訓練の場としての英文解釈」の基本情報は以下の通りです。

項目 内容
題名 思考訓練の場としての英文解釈(1)・(2)・(3)完結編
著者 多田正行
出版社 育文社
価格(税込) (1):1,870円 (2):2,640円 (3)完結編:2,200円
ページ数 (1):192ページ (2):375ページ (3)完結編:約200ページ

上記の通り、思考訓練の場としての英文解釈は(1)〜(3)完結編の3部構成です。

なお、この参考書は初めオリオン社から出版されていましたが、1991年に会社がなくなり絶版の危機に陥った時に育文社が出版を引き継いだという格好です。

しかし、育文社も2016年に破産したため、現在はGHS予備校からこの参考書は出版されています。

作者の多田正行は東大出身の鬼才

「思考訓練の場としての英文読解」の作者は、東大出身の多田正行氏です。彼は東大では大江健三郎と同期であり、その頭脳明晰ぶりから大学教授から講義を頼まれたこともありました。

そんな彼は東大を卒業後、2年間自動車メーカーに勤務していましたが、退社してオリオン社という大学受験向けの通信添削会社に転職します。

彼はそこでしばらくの間、英文添削のリーダーを勤めていましたが、そこで受験生の弱点や失点の原因を徹底的に分析した経験が「思考訓練の場としての英文読解」へと結実するのです。

彼はその分析結果を、当時月に3回発行されていた会員向けの会報に掲載していますが、そこには「思考訓練の場としての英文読解」の原点とも言えるような文言が見て取れます。

なお、「思考訓練の場としての英文解釈」は多田先生が亡くなる前年の2013年に発行された「思考訓練の場としての英文解釈3 完結編」でフィナーレを迎えました。

しかし、難解な英文を鮮やかに解き明かすその革新的なアプローチは今なお色あせることはありません。今後も多くの受験生に読み継がれていくことでしょう。

完結編は実に33年ぶりの続編

第2巻が発行されたのは1980年のことなので、2013年に出版された「思考訓練の場としての英文解釈3 完結編」は実に33年ぶりの続編ということになります。

この事実からもこの参考書の歴史が深いということと、多くの読者から支持されてきたということが伺えるでしょう。

実際、第1巻を使っていた教育関係者などには、続編を40年近く待ち望んでいたという人もいたそうです。

よってこの参考書を使うなら、そうした歴史も含めて内容の充実をじっくりと味わうのが良いでしょう。

多田正行は仏文科の出身

大江健三郎と同期と聞いてわかった人もいるでしょうが、多田正行先生は仏文科の出身です。受験英語の鬼才の専門が英語ではなくフランス語やフランス文学というのは意外だと言えます。

ただし、大学教授から講義の代役を頼まれたのは英語であり、やはり大学時代から英語を解説する力は際立っていたようです。

偏差値90以上向け?難易度はかなり高い

お笑いタレントでラ・サール高校の卒業生でもあるラサール石井は、「思考訓練の場としての英文解釈」の難易度やレベルの高さを「偏差値90以上の人向け」と表現しました。

この発言に因んで、当時の本の帯にも「ようこそ、偏差値90の世界へ」というキャッチコピーが書かれたそうです。

もちろん実際に偏差値90を超えているわけではありませんが、思わずそう言いたくなるほど難しいことは間違いありません。入試では到底問われないであろう難解でトリッキーな問題ばかりが取り揃えられています

なお、この本の構成は実にシンプルです。英文自体のページ数は全体の1/4程度で、後は寸分の余白も残さぬほどにビッシリと解説が書き込まれています。よってお世辞にも読みやすいとは言えません。

また第1巻が最初に発行されたのが1970年代、第2巻が出たのが1980年代なので、解説の文言や選ばれている例文、レイアウトなどはかなり古めかしいです。

現代的なカラフルなテキストとはまるで違うレトロな雰囲気が楽しめます。

東大や早慶志望者がメインターゲット

「思考訓練の場としての英文読解」のメインターゲットは東大や早慶などの志望者です。よって少なくともセンター試験で9割以上を安定して取れるような実力がなければ、本書を開くべきではありません

それ以外の人が本書に挑戦しても、おそらく徒労に終わってしまうでしょう。

また分量としては200ページほどしかありませんが、内容がかなり難しいので一通り理解するには相当の時間がかかります。

よって受験シーズンに用いるのではなく、学習面では比較的時間に余裕がある高校2年生から高校3年生の夏頃までに取り組むのが良いでしょう。

思考訓練の場としての英文解釈の使い方と勉強法

こちらを見る女性

ここからは「思考訓練の場としての英文解釈」の使い方及び勉強法について解説します。

英文解釈教室が終わったあとに

先述した通り、この参考書を理解するためには英語に関する相当な実力が必要です。

そのため、まずは「英文解釈の透視図」や「ポレポレ」などで基礎事項をマスターし、続いて「英文解釈教室」などの発展レベルの参考書をクリアしてから「思考訓練」に臨むのが良いでしょう。

「思考訓練」にも序盤はandやorの関係などの基礎的な事項も登場しますが、読み進めていくと「因数分解」などの手法で変則的かつ高度な文法構造を解釈していく段階に入ります。

この段階になると、かなりの知識がないと理解するのは難しくなるので、やはり「英文解釈教室」を経由してから進むのがおすすめです。

模範解答で考え方の違いを見極める

この参考書を使うなら、表題のように英語学習を「思考訓練の場」とするのが良いでしょう。

よって問題を解いた後は「どうしてその答えになるのか」「自分の文構造の解釈とはどう違うのか」などを、模範解答や解説と自らの解答を比較しながらよく考えるべきです。

さらに問題を解く際もフィーリングで何となく訳すのではなく、自分なりに文構造の解析をした上で論理的に解答を導くことをおすすめします。

なお、それぞれの問題はかなり難しいので、解答する際は辞書などで調べても構いません。またいつまでも時間をかけるわけにもいかないので、1問30分以内を目安に解くのが良いでしょう。

わからないところは積極的に聞く

「思考訓練の場としての英文解釈」は、そもそも解説に用いられている日本語が高度であり、難解な表現が使われていることも多いので、大学生ならともかく高校生では解釈がまるで理解できないということもあり得ます。

よって、わからないところは学校の先生などに積極的に質問するのが良いでしょう。

また文章の内容もかなり難しく、尚且つ古めかしいので、英文のトピックである事柄を自分で調べてみるというのもおすすめです。

いずれにせよ、この参考書の問題が自力で解けなくても、解説が自力で理解できなくても全く問題はないので、いかに自分にとってプラスにできるかを考えるのが良いでしょう。

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思考訓練の場としての英文解釈の前後で取り組みたい参考書

本を読む少年

以下では「思考訓練の場としての英文解釈」の前に取り組んでおくべき参考書をいくつか紹介します。

なお、各見出しの最後には各書籍の基本情報を記載しています。

英文解釈の技術シリーズ

英文解釈の技術シリーズとは、具体的には「入門 英文解釈の技術70」「基礎 英文解釈の技術100」「英文解釈の技術100」の3冊のことです。

基礎的レベルから東大早慶レベルまでの文法及び英文解釈を一貫して学ぶことができるので、「入門70」が気に入れば3冊ともこなすのが良いでしょう。

なお、70や100の数字はそれぞれに収録されているテクニック及び例題の数なので、このシリーズを1通りこなせば全部で270の解法テクニックをマスターできることになります。

またそれぞれには音声CDもついているため、問題演習の後に聞けば内容を手軽に復習することが可能です。

さらに単純な音読やディクテーション、シャドーイングなどのトレーニングに活用すれば、読解力だけでなく、発音の力やリスニングスキル(聞き取る力)を含めて総合的に英語力を鍛えることができます。

入門英文解釈の技術70 (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)
1430円
入門英文解釈の技術70 (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)
1430円
項目 内容
題名 入門 英文解釈の技術70
著者 桑原信淑
出版社 桐原書店
価格(税込) 1,430円
ページ数 197ページ
レベル 高校基礎から中堅大・センターレベル
特徴 英文の構造を把握するため基礎となる70のテクニックを図も用いながらわかりやすく解説
使用感 1文1文詳しく文構造を解説してくれるので役に立つ
基礎英文解釈の技術100 (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)
1485円
基礎英文解釈の技術100 (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)
1485円
項目 内容
題名 基礎 英文解釈の技術100
著者 桑原信淑・杉野隆
出版社 ピアソン桐原
価格(税込) 1,485円
ページ数 228ページ
レベル 入試基礎から難関大レベル
特徴 英文構造を素早く把握して難関台レベルの英文を読解するための100のテクニックを解説
使用感 しっかり使えばMARCHの長文は難なく読めるようになる
英文解釈の技術100 (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)
1485円
英文解釈の技術100 (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)
1485円
項目 内容
題名 英文解釈の技術100
著者 杉野隆・桑原信淑
出版社 ピアソン桐原
価格(税込) 1,485円
ページ数 230ページ
レベル 難関大・最難関大レベル
特徴 どれだけ複雑な構造を持つ英文でも読解できるようになるための100のテクニックを解説
使用感 難しい構文を網羅的に学べるのでおすすめ

英文解釈教室

英文解釈教室〈新装版〉
1760円
英文解釈教室〈新装版〉
1760円

英文解釈教室も発売は1977年なので、「思考訓練の場としての英文解釈」と並んで歴史のある参考書です。長らく難関大学受験生のバイブルとして親しまれてきました。

同じく伝統的な参考書だけあって、「思考訓練の場としての英文解釈」に登場するのと同じくらい古めかしく変則的な文法構造も扱っています

また「思考訓練の場としての英文解釈」よりは簡単であるものの、学習効果に関する評価は非常に高いです。

大学受験対策としてだけでなく、TOEICやTOEFLのスコアアップにも有用で、外資系企業や翻訳家志望者からも支持されています。

かなり汎用性が高い参考書なので、一読しておいて損はないでしょう。順番としては先述した通り、「英文解釈教室」から「思考訓練の場としての英文解釈」という流れがおすすめです。

項目 内容
題名 英文解釈教室 新装版
著者 伊藤和夫
出版社 研究社
価格(税込) 1,760円
ページ数 320ページ
レベル 難関大レベル
特徴 累計100万部を突破した難関大学受験者向けの「不朽の名作」・新装版では表記が一部現代的に改められた
使用感 解説の文字で埋め尽くされているので苦労はあるが内容的にはかなり良い

英文読解の透視図

英文読解の透視図
1540円
英文読解の透視図
1540円

英文読解の透視図は、長文読解問題に関しては東大よりも難しいと言われる京大を受験する文系学生などにおすすめの参考書です。傍線部和訳問題を中心に詳細な解説がなされています。

「思考訓練の場としての英文解釈」ほどではありませんが、こちらもかなりハイレベルな参考書であると言えるでしょう。

なお、英文読解の透視図は1990年代前半に発行された参考書なので、収録されている問題は古いものばかりです。

英文解釈に関しては今の問題より昔のものの方が難しいと言われているので、レベルの高い問題演習が行えます。この点では「思考訓練の場としての英文解釈」に通ずるものがあると言えるでしょう。

項目 内容
題名 英文読解の透視図
著者 篠田重晃
出版社 研究社
価格(税込) 1,540円
ページ数 236ページ
レベル 京大・東大レベル
特徴 文構造の基本を押さえた上で文章を複雑にしている要素を見極めるノウハウを学ぶ
使用感 繰り返し読み込むことで難関大学の難問も難なく解けるようになった

ポレポレ英文読解プロセス50

ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式
833円
ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式
833円

ポレポレは「英文読解の透視図」と並べてよく語られる参考書です。透視図よりもやや難易度が低いので、一般的にはこちらからやるべきだと言われています。

英文読解に関する「なぜそうなるか」「どうしてわかったか」などの疑問に焦点を当て、読解に必要となるプロセスを徹底的に考え抜く参考書です。

ちなみに「ポレポレ」とはアフリカ東岸部で用いられるスワヒリ語で「ゆっくり」を意味します。

表紙に描かれている象のイラストのように、丁寧にじっくりと読解のプロセスから学んでいこうというのが本書の趣旨だと言えるでしょう。

なお、このように書くと簡単な参考書だと思う方もいるでしょうが、ポレポレも十分ハイレベルな参考書です。

ポレポレを使った対策で英語を磨き、医学部や難関私大をぶっちぎりで合格する受験者もいるくらいなので、決して侮るべきではありません。

ただし、「英文読解の透視図」や「思考訓練の場としての英文解釈」はそれよりももっと難しいということです。

項目 内容
題名 ポレポレ英文読解プロセス50
著者 西きょうじ
出版社 代々木ライブラリー
価格(税込) 833円
ページ数 129ページ
レベル 難関大レベル
特徴 読解に必須である「なぜそうなるか」の基本プロセスを習得するための参考書
使用感 下線部和訳などで頻出の構文を網羅的にチェックできる

現役慶應生がおすすめする英語参考書の効果的な活用法について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

思考訓練の場としての英文解釈の難易度まとめ

思考訓練の場としての英文解釈の難易度まとめ

  • わからないところは先生などに積極的に聞くべき
  • まずは「ポレポレ」などで英語力の基盤を作るのがおすすめ
  • 模範解答をよく研究して「思考訓練」をするのが良い

「思考訓練の場としての英文解釈」の難易度について解説しました。

「思考訓練の場としての英文解釈」は「偏差値90以上」とも表現されるほど難易度が高い伝説的な参考書です。よって、学習に活用するならセンター英語で9割を安定して取れるほどの実力者でないといけません。

そのため、この参考書に進む前にまずは「ポレポレ」などで基礎を固め、続いて「英文解釈教室」を挟んでから挑戦するのがおすすめです。

なお、この参考書は東大や早慶の志望者向けなので、そうした大学を目指さないなら使う必要はありません。

一方でトップレベルの大学を狙うなら、ぜひこの歴史ある不朽の三部作で「思考訓練」を行うのが良いでしょう。

思考訓練の場としての英文解釈(1)
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